ナオキのバレンタイン

ヴァレンタインが近い

昨日、風呂に入っていると、ナオキがしゃべり始めた。

「バレンタインにね、彼女がチョコくれるって」

「ふ～ん・・・・」　　「彼女だと？？？」

「おまえ彼女、いるのか？」　

「うん、いるよ」

「へ～、それで、チョコくれるって言ったのか？」

「うん、余ったらくれるって。」

「余ったら？？余ったらって、それじゃあ、彼女じゃないじゃん」

「彼女だよ」

「向こうは、お前のこと、好きなのか？」

「知らない。」


「・・・・」


「よし、新しい言葉を教えてやる。

　世の中には、「片思い」という言葉がある。」

「うん」

「どういう意味か、知っているか？」

「知っているよ。」

「うん、今のお前の状況だ。すなわち彼女はお前の彼女ではない。
　わかるか？」

「・・・・・」

誰に吹き込まれたか、「彼女」という意味を間違えているようだ。


最近の世の中では、思い込みとか、勘違いな若者が多い。
我が子には、ちゃんと教育しなくては、いけない。

風呂の中で、まじめな親子の会話である。

笑ってはいけない。

ナオキ、相思相愛と言う言葉を理解するんだぞ。

まあ、おいらみたいに、「あきらめ」という言葉も必要になるかもしれないが・・

・・・

年々、チョコの数が激減と同時に、お返しの金額が増加中。なんてこったい。